第376章

まず第一に、彼女にはそこまで常軌を逸した真似はできない。

そして第二に、仮にそうしたところで何になるというのか。死人に口なし、意識なし。ただ生き残った者が、独りよがりの苦悩に苛まれるだけのことだ。

村野池は、実の娘である村野郁紀に母親の罪を償わせたいのだ。ならば、彼にとって彼女の死は許されない。

「村野先生、まともに生きていけるなら、誰が好んで死を選びますか? 本当に死ぬ気なら、今頃病院ではなく屋上の縁に立っていますよ」

村野郁紀は深く息を吐き出した。

彼女には、彼のように他者を口汚く罵ることなどできない。だが、これ以上耐え続けるのも御免だった。

「確かに、夜の仕事はしました。で...

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